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アートシンキング座談会PART1-株式会社Noadd CEO 浦野大輔講師が語る「クリエイションの力を養う」秘訣とは?

2020/06/24 (WED)

はじめに

バンタン・テックフォードアカデミーでは、これからの一般教養を学ぶ授業、アートシンキングがあります。
講師は、IT領域のみならず幅広く新規企画開発やサービスデザインを行ってきた、株式会社ゆめみの吉田理穂(コンセプター/プランナー)。
テックフォードアカデミーのアートシンキングの特徴は、放課後にも継続的な「学び」の時間があること。
様々な分野で活躍中のプロフェッショナルたちをお招きして、生徒の皆さんと共に対話から思考を巡らせています。

吉田理穂さんのプロフィール写真

株式会社ゆめみの吉田理穂(コンセプター/プランナー)

アートシンキング特別授業をレポートします!

今回は、株式会社Noadd CEO 浦野大輔様(38)をお招きしました。

<自由を広くしたものは「テクノロジー」と「クリエイション」で成り立っている>

過去をさかのぼれば、人間の自由そのものを広くしたものがいくつかあります。具体的には、顕微鏡、船飛行機、スマホ。こうしたものが誕生した背景には必ず、テクノロジーとクリエイションがセットであります。例えば、4Kのテレビの性能が『テクノロジー』で、人間と同じ目の解像度で映像が観たいというのが『クリエイション』にあたります。これまでは、クリエイションを叶えるためにテクノロジーが後追いしていましたが、皆さんが迎えるのは『テクノロジーがクリエイションの先を行く時代』だと感じています」

<どうやったら自分のルールを信じられるようになる?>

テクノロジーがクリエイションの先を行く時代において大切なことは『自分のルールを信じること』です。

「こうした社会では、チャレンジ精神、主体性、行動力、洞察力が求められます。また、自分のルールを信じられるようになることも大切です。では、どうすれば自分のルールを信じられるようになるのか?答えはクリエイションの力を育むことです。クリエイションの力を養うためには

1.的確にコミュニケーションするための言葉
2.社会・歴史をかみ砕くこと

の積み重ねです。例えば、これは何がどう素晴らしいのか言葉で伝えることはできますか?」

どちらがいいか?作品で表現したいものを言葉にすることが大事になります。私は『正義』『逆境に負けず立ち向かう勇敢さと意志の強さ』というものを表現するために、会議を重ねて左のデザインに決めました

次は、世界的に有名な絵画『モナ・リザ』。なぜ素晴らしいと思いますか?マルセル・デュシャンの『泉』は?

答えは一つではありませんが、自分が素晴らしいと思う理由を言語化することがクリエイションの力を育む上で大切なことになります。そしてそのためには歴史的・社会的背景への理解も欠かせません。

言語化すると、人がどう思うかではなく、あなたの今現在の経験値における『自分がどう思うか』が明確になります

<「いい」と思ったことを言葉にして伝えて>

僕自身も、『日本の審美眼をアップデートして10年後のニューノーマルを育成する』ことを掲げています。日本では約1000作品の映画が作られますが、そのうち1パーセントしか海外で販売されていません。海外での収益を見込まなければ、当然製作費が低くなります。すると、企画の質が下がり、文化教養レベルが低くなってしまいます。そうではなく、日本で良い作品を生み出して海外で認めてもらえるように日本の映像業界の審美眼をアップデートしていきたいと思っています。

そのためにまずは日本映画を盛り上げるべく「フィルミネーション」を設立。海外のSVOD(定額制動画配信サービス)に、日本の映像コンテンツを紹介・販売しています。また、映像表現でもこれまでにない手法を取り入れています。

『いなくなれ群青』は「日本一ビジュアルが美しい映画」を目指しこれまでにない色彩表現にこだわりました。パタリロを実写化した劇場版『パタリロ』では、あえてチープな演出にトライ。ロンドンでの撮影は行わず、テロップで「ロンドン」と表示するなど新しい表現に挑みました。

日本の映画は未知数です。ひとつひとつ言葉を重ねて、良さを理解してもらうことが大事です。コロナで逆境ですが、これから『新しい映画館』を作る予定もあります。どの仕事でもそうですが、新しい魅力を言葉で伝えていかなくてはいけない。学生のうちから、いいと思ったことを言葉にして伝えていってほしいです

<質疑応答!>

学生「映画を作るうえで大変なことは?」
→浦野講師「どんな付加価値を見つけられるか、クリエイションするかですね。仕事として求められたものだけを作ることもできますが、どう価値を残すのかでアプローチもアウトプットも全然違います」

学生「新しい手法を選ぶよりもヒットを目指した方がいいという考え方もあると思います。そのあたりはどのようにバランスを取っているのでしょうか?」
→浦野講師「何をポリシーにするかは人それぞれだと思います。お金はなくなるけれど価値は永久に残るもの。経済が破綻したら一万円札には何の意味もありません。例えば、その作品を観て誰かが役者を目指すかもしれない。こだわり抜いて次に繋がる物を作る方が、僕は価値があると思っています」

学生「クリエイションの源になる『モチベーション』は何でしょうか?」
→浦野講師「仲間と向かって一つのことに向かうこと。高校時代、バレーボール部だったんです。当時は気付かなかったんですが、試合に向かう時、部員が同じ意思、マインドになる。僕自身は仕事で同じ喜びを味わえるのではないかなと思います」と締めくくりました。

クリエイションの力を養うために、普段から自分の考えを言葉で表現していくこと、そして社会・歴史をかみ砕いていくことが重要。ぜひ、日々の生活の中でも意識して取り組んでいってください。

テックフォードアカデミー渡辺敦司より

テクノロジーの発展と自由の関係からお話を始めていただきましたが、個人的にとても強い共感を覚える内容でした。テクノロジーの本質は「個人に力を与えること」すなわち「個人の自由の拡大」です。かつては王族や貴族にしか許されなかった、いや、王族や貴族ですらできなかった贅沢を今は一般庶民が享受しています。これも人間の欲望が生み出したクリエイションとテクノロジーが「個人の自由を拡大した」結果です。

テクノロジーがクリエイションを追い越す時代において、我々がどのような価値を提供できるのか、そして貨幣には変換できない価値をどのように感じるのか、とても大切なヒントをいただいたように思います。
大人気マンガ・ワンピースの主人公であるルフィは「海で一番自由なやつが海賊王だ」と言っていましたが、まだ見ぬお宝である「ワンピース」ももしかすると人の自由を拡大するような、そして貨幣には変換できない価値を持っているのかもしれないな、とお話を聞きながらぼんやりと考えていました。浦野さん、ありがとうございました!

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