CookpadTV 株式会社の親会社であるクックパッド株式会社は、エンジニアからの人気が高い会社です。
「エンジニアが作ったものをどのようにサービスに活かすか」という形で事業が進むことが多いため、エンジニアにとって働きやすく、やりがいのある環境があるからだと思います。
企業である以上、売上は重要ですが、それだけだとエンジニアはいなくなってしまいます。
エンジニアというのは技術的課題があって、それを解決するのが楽しい生き物なんです。
技術的課題を解決しきってしまうとおもしろくなくなって、他の会社に行ってしまうこともあるので、優秀なエンジニアにモチベーション高くいい仕事をしてもらうには、この「技術的課題を出し続ける」というのが大切です。
もちろん事業とのバランスが前提ですが、こうした視点を欠いている企業は意外と多いと思います。
これから学生になるみなさんに思うのは、「エンジニアになる」ことを目的に学校生活を過ごすのではなく、探究心が湧くようなおもしろいものを仲間たちと一緒に見つける時間にしてほしいということです。
同じような興味を持つ人たちと情報交換をしたり、切磋琢磨したり。バンタンテックフォードアカデミーであれば、企業とふれあうチャンスもある。
そういう環境を上手に利用しながら成長していってほしいです。
「スキルを身につければ、就職できてお金が稼げる」という考え方でもいいですが、仕事は40、50年やっていくものなので、おもしろいと思えないと続けられないです。
若手のエンジニアは3年くらいたつと「成長している感じがしない」「今後エンジニアとしてやっていけるのか」と思い悩むといいます。
そういう人は成長したいと頑張っているのですが、新しいトレンドばかりを一所懸命追いかけていることが多いです。
私は流行りの技術ではなく、より深層的な技術を習得することで、本当の技術力が身につくと考えています。
例えばScalaを知るには、Java がどう動くのかを知らなくてはいけないし、Javaを知るにはJVM の仕組みを知らなければいけない。そしてJVM を知るには……というように、技術を知ろうとすれば、どんどん技術の掘り下げになります。
その積み重ねがわかっていれば、たくさん新しい技術が出てきたとしても、それがどこから変化してきて、今後どういう変化をしていくのか、メリットやデメリット、さらに将来的にどれが「今の標準」になりうるかまで推測できるようになります。
しかし、下からの積み重ねがなければ先を読めず、新しい技術を必死で追い続けなければなりません。もちろん深層的な部分まで理解するのは簡単ではなく、何年もかかりますが、真に優秀なエンジニアになるには、より深い部分までの理解が必要であると考えます。