プログラミングは、コンピューターと会話するための言語で す。
プログラミングを仕事にせずとも、その構造を分かってい ることが社会人として生きていくのに必須の力です。
今後、コン ピューターを上司にしたい人は分からなくてもいいと思います が、使う側になりたいならぜひ理解してください。「数学が苦手」 とか、「理系の学問がイヤだ」といったことがプログラミングア レルギーのキッカケとしてあるようですが、「プログラミングは 言語」ですから、むしろ文系だと思います。
現在も過去においても、テクノロジーが必ず文明を進化させ ています。どの時代においても新しいテクノロジーが入ってくる と否定的な反応を示す人がいますが、そうした人たちは世の中 の進化には貢献していないので、彼らの意見に耳を傾ける必要 はありません。下手をすれば、何も学ばない40代、50代の人 たちは絶滅していくでしょう。
テクノロジーが進化すると文明も 進化するというのは厳然たる事実です。
最初から「目標」だとか、大きなものは無くてもよいと思いま す。
大切なのは、日常生活で感じる「この数字を表にまとめるの が大変だな」、「同じ言葉を書くのはイヤだな」といった気持ちです。人として生きていると、大変だと思うことはたくさんあり ますが、プログラミングができれば、そうした問題は解決できる と思います。
私は、面倒くさいことは大嫌いです。例えば、昔か ら小銭が嫌でなりませんでした。ポケットに入れるとジャラジャ ラとうるさいし汚いし、なんでこんなものが存在するのだろう? 解決方法はないかなと思っていたから、NTTドコモに勤務して いた時にお財布携帯を作ったのです。僕自身がイノベーション を起こしたかったとか、キャッシュレス化を人生のゴールとして 頑張っていたわけではありません。ただ、自分の「イヤだな」を 解決しただけのこと。ちょっとした不満や、不条理な世の中の ルール、社会の「おかしいな」に役立つのがテクノロジーです。
学校を卒業した後の進路についても、IT 業界に限定する必 要はないと思っています。プログラミングのスキルは、どの業界 でも必ず役に立ちます。一般的な営業職なら、営業日報も、エ クセルでプログラミングにすればいいと思います。周りの人が 使い辛いシステムに時間をとられている中で、出先から入力で きれば残務が無くなります。そういった意味でも、スキルを身に つけておくことは、強い武器になるでしょう。 さらに、大事なことは、そのプログラムで何をしたいかを考え る力です。コンピューターやスマホを使って、あなたは何がした いのか?単にプログラミングを身につけるのではなく、しっかりと 思考するといいですね。
自分ではできないことでも、コンピュー ターを仲間にすれば叶えられることは未だまだたくさんあるは ずです。